相部屋だと抵抗があるため、個室の老人ホームを選びたいと考えている方もいるでしょう。ですが最近の老人ホームでは、相部屋のところよりプライベート空間が確保できる個室の居室を確保しているケースが増えています。
そこで老人ホームを選ぶなら、個室かどうかではなく、どのような個室が用意されているかに注目することが大切です。ではどのような点に注目したらいいのでしょうか。
老人ホームの特徴や99歳になっても利用できる施設の選び方について
個室における最大のメリット
老人ホームの居室において、個室が増えている理由の1つが、プライベート空間を確保できるからです。同じ施設に入居している同士でも、ほとんど知らない人と同じ空間で寝起きするのは、ストレスが溜まるという方も多くいます。
個人で自由にできるプライベート空間が確保されていることで、同じ部屋の人に気を使う必要がありません。他人を気にせず落ち着いて過ごせる時間があるかどうかは、安心して老人ホームで生活できるかという点において大切な問題です。
相部屋ならではのメリットはあるのか
個室の老人ホームにおける最大のメリットは、個人のプライベート空間を確保できることです。では最近は減っている相部屋の老人ホームには、どのようなメリットが存在しているのでしょうか。相部屋におけるメリットの1つが、個室の老人ホームより安く入居できることです。
施設側は同じ部屋に複数の方が入居しているため、居室の巡回などスタッフの負担を軽減することが可能です。
常に人の気配がある空間で過ごすことで、独りの寂しさを感じなくて済むというメリットもあげられます。
最近の主流はユニット型個室
老人ホームの個室と聞くと、廊下に面した部屋がいくつもある空間をイメージする方が多くいるでしょう。ですがユニット型個室の場合、部屋は廊下に面していません。真ん中にリビングスペースを設置して、リビングスペースから直接それぞれの個室につながっています。
廊下ではなくリビングにつながっていることで、同じリビングに面している入居者同士が家族のような1つのユニットとして生活できるのが、ユニット型個室ならではの特徴です。
自分のペースに合わせて生活できる
老人ホームでの生活=施設のルールに従って生活リズムを作る必要があると考えている方もいるでしょう。朝起きるのが苦手という方であれば、施設で決められた朝食の時間が早いと、生活リズムに慣れずに苦労することもあります。
そのような方であれば、ユニット型個室を行っている老人ホームを選ぶのも1つの手です。ユニット型個室でユニットケアを行っている老人ホームの多くでは、朝食は起きた人から順番に食べるというように、自由にその日のスケジュールや内容を選ぶことが可能です。
自分の生活リズムを施設に合わせる必要がないため、より自由な生活がしやすいのがユニットケアならではのメリットです。
ユニットケアならではのメリットを考える
ユニット型個室を採用している場合、個室でプライベート空間を確保できるだけではなく、部屋がリビング空間に直結しているため、誰かと交流したいときにはリビングにいるほかの入居者と気軽に交流できます。廊下や階の移動をしなくても共有スペースに行けるため、少ない負担で異動できるのもユニット型個室を採用している施設ならではのメリットです。
また同じリビングを共有する入居者同士の距離が近くなりやすいというメリットもあげられます。
ユニット型個室における介護職員側のメリット
ユニット型個室には、入居者だけではなく、介護職員側にもいくつかのメリットが存在しています。そのメリットの1つが、ユニットが少人数に設定されていることで、スタッフの目が行き届きやすいという点です。スタッフと入居者が少人数制となっているため、1人1人と距離を縮めやすいというメリットもあげられます。
お互いの距離が縮まることで、気軽に話ができて、入居者の小さな変化に気づきやすい、それぞれに合わせたケアがしやすい環境が整っています。
ユニットケアにおけるデメリットを考えよう
メリットがある一方で、ユニット型個室を採用しているユニットケアにはいくつかのデメリットが存在しています。デメリットの1つが、少人数制となっているため、その中でトラブルが起きてしまうとほかに仲良くできる人がいないため孤独を感じやすくなるケースも見られるという点です。
大勢の方がいるコミュニティの中では、誰かともめてもほかの誰かと交流できます。しかし、ユニット型個室では、同じユニットで暮らす人と合わない場合、交流できる共有スペースがあっても、誰とも交流できない日々を過ごす可能性もあります。
スタッフとの距離が近いといっても、距離が近いのは苦手という方にはユニット型個室は向かない可能性があるため注意が必要です。
費用面にも注意して考えること
ユニット型個室では、同じ施設の中にいくつもの共有スペースとなるリビングがある作りになっています。従来型の老人ホームとは作りに違いが見られ、1つの施設の中に入居できる方の数が少ないという特徴があげられます。
共有スペースが多くて全体の入居者が少なくなっていることで、居住費や光熱費の負担が従来型の老人ホームより大きいという点に注意しましょう。実際に入居する場合、居住費や光熱費は毎月支払っていく必要がある項目です。
長い目で見て費用の負担に問題がないか考えたうえで、入居を検討することが大切です。
個室かどうか以外にも注目すること
老人ホームへの入居を検討している場合、一番大切なのは個室かどうかと考えている方も多くいます。
しかし最近の老人ホームは個室のところが増えているため、個室かどうかという点以外に注目することも必要です。同じ個室でも1部屋あたりの広さや設置されている家具などには違いがあります。
また共有スペースまでの移動距離、ケア体制、食事の内容や費用など同じように見える老人ホームにはさまざまな違いが存在しています。長く生活する可能性がある老人ホーム選びでは、1つのポイントばかりに注目してしまうと、チェックを忘れた項目が問題で入居後に後悔する結果となるかもしれません。
さまざまな視点から検討して、後悔の少ない選択ができるようにしましょう。
実際に見学へ行くことが大切
ユニット型個室などの説明を読んでも、文字や写真で見ただけだと実際の空間がイメージしにくいというケースも見られます。入居してからイメージとのギャップで後悔することがないように、入居前にできる限り施設の見学をするようにしましょう。
実際に施設を見学するだけで、個室はどのような空間が確保されているのか、共有スペースは利用しやすいのか、ストレスなく過ごせそうかなどの点をしっかりと確認したうえで入居するかどうか決められます。
個室かどうかではなくどのような個室かに注目しよう
最近の老人ホームは個室が確保されているケースが増えています。そのため入居を検討するなら、個室かどうかではなく、どのような個室なのかという点に注目しましょう。廊下ではなくユニットごとの共有スペースに面しているユニット型個室も増えているので、ユニット型個室のメリットやデメリットに注目しながら、どのような老人ホームを選ぶか検討していくことも可能です。
参考:老人ホーム紹介|https://www.osumai-soudan.jp/